縄文の森 日本遺産登録おめでとう!

梅雨も本番、なかなかの激しい大雨からのスタートとなりました。

島根県のちょうど真ん中あたりに居る私どもに、うれしいニュースが!

この度、令和2年度の日本遺産に「中世日本の傑作 益田を味わう~地方の時代に輝き再び~」(益田市)と「石見の火山が伝える悠久の歴史~“縄文の森‘‘“銀(しろがね)の山‘‘と出逢える旅へ~」(大田市)の2件が島根県内で認定をうけました。

島根県は、平成27年度から6年連続、7件目の認定となるそうです。

折しも、先日ふと思い立って訪れたばかりの「三瓶小豆原埋没林公園」

想像以上に感激して、もっと皆さんに知ってもらえたらいいのに!と思ったばかりのこのタイミング。

先延ばしにしていたブログを書くなら今!!!とばかりにとりついた次第です。

まさにシェルターの入口のような建物

大田市の三瓶山の北側に位置する小豆原埋没林公園(あずきはらまいぼつりんこうえん)は、自動車でなければ立ち寄れない場所。

それもそのはず!なんと、埋没林が見つかった場所の真上にそのまま建物を建てて保存しているというすごいスケール。

当然、巨木立ち並ぶ林は山の中なのだから仕方がないのであります。

芝生の上に2mくらいの建物、コンクリートの屋根の上は、まるで古墳のごとく草が生えており、近未来っぽさが漂います。

発掘保存展示棟の扉をあけると、地下へ延びる階段が。

ここの階段はコンサートホールのよう

壁のところどころに地層の標本があります。

もともとこの土地は水田で、整備工事の時に巨大な謎の木が見つかったことに物語の端を発します。

掘っても掘っても終わらない巨大な木、その正体は、奇跡の積み重ねによって、朽ちることなく姿を保たれた縄文時代の巨木林の一部でした。

ここのとんでもない奇跡の重なりについては、こちらをご覧ください(小豆原埋没林公園公式HPへ)

埋没林について

スギ、カシ、ケヤキ、トチノキ、ムクロジなど、いくつかの種類があり、完全空調の施設内できれいに屹立した姿を見ることができます。

階段の上から見下ろした風景

防腐加工が施されているのだと思いますが、触ることができるほどの距離にリアルな木肌が観察できます。

ガラス越しではなく直に、だなんて、なんという贅沢!!!

木の3分の1あたりの高さにデッキがあって、見上げたり見下ろしたり。

今でも根っこ部分は地面に埋まった状態です。未だ大地と繋がっているところがこの巨木群を現実たらしめています。

埋没林は炭化していないので、なんだか太古の息吹を至近に感じ取れそうな気がしてくるので不思議です。

彼らの時は、縄文時代で止まっているのですけれどもね。

 

私の個人的なおすすめは、この次!

切り株状態のところへ下りて行って年輪を詳しく観察できる展示棟が隣接しています。

らせん状の階段をおりて見上げるとこの風景

どこのSF映画かと思うような設備。ここもずっとひんやりの空調がきいています。

地上からぐるぐる回って下りること15m、地面に根をおろした巨大な切り株へたどり着きました。

*通常は直接触れてもかまわないのですが、現在は感染防止のため、お触り禁止です*

断面をみると迫力の年輪が間近に観察できます

最初にも書いたとおり、発見された現場の上に屋根を作って保存している施設です。

そう書くのは簡単ですが、この標本を傷つけないよう、周りを囲んで建設し、常に調温調湿で状態を一定に保つとは、とんでもない施設ですよね…

自然科学の観点からもワクワクしますが、SF映画に興味のある方なら、建築物にもときめくことまちがいなし。一見の価値アリ!です。

三瓶、石見銀山あたりを車で回られるのなら、ぜひお立ち寄りをすすめたい、女将イチ押しのマニアックな名所です。

ちなみに当館からは、車で30~40分程度。

気になる方はおすすめルートがございますので気軽にお尋ねください♪

 

さて、日本遺産といえば、「日が沈む聖地出雲」として、出雲大社周辺・稲佐の浜、日御碕も平成29年度に認定されています。

 

ここで驚きのPRを…

気づきの発端は、日御碕へ向かう海岸線から三瓶山が見えると知ったことでした。

三瓶がこんなにはっきりした形でみえるとは…

それを地図でみて、チラリとツイッタ上につぶやいたことがありましたが、それが2年前。

今回、埋没林から帰ってきて、改めて地図を見直すと、驚愕の事実が判明。

しまねパーフェクトガイドマップより

日御碕から三瓶山を直線でつないだちょうど中間(5㎝の部分)に当はたごが位置するという…

(わかりやすいように定規はちょっとずらしておいています)

料理長曰く「ダビンチコードみたいっすね」

やはりパワースポットには理由がありました。

さすがに女将もびっくりしました。これ気づいたらいけないやつだったとかじゃ、ないですよね…

そんなのたまたまだろ、ははは、っていっておけばいいですね!

背を三瓶に守られ、海を渡って出雲大社へ向かう、このはたごはそんな恵まれたロケーションに存在することは確かです。

なんとありがたいことでしょう。

 

ともあれ、新たな日本遺産認定、おめでとうございます!

小豆原埋没林公園、もっと有名になりますように♪

 

最後になりましたが、施設のご案内です。

 

小豆原埋没林公園

入館料:大人300円 小中高校生100円 (各種割引等は公式HPでご確認ください)

休館日:毎週火曜日

開館時間:午前9時から午後5時 (最終入館時間は午後4時半)

住所:〒694-0003 島根県大田市三瓶町多根口58-2

電話番号:0854-86-9500

 

 

 

 

 

 

《はたご小田温泉のイメージムービーができました》