女将セレクト!暑い夏におすすめ観光スポット

ここのところ、熱中症アラートが続く島根県…

例年にない暑さに私たちも日々悲鳴をあげている今年です。

当館は、出雲と石見のちょうど境目にあることから、西へ東へ、と両方へ向かわれるお客様がしばしば。

観光スポットでおすすめがありますか?とのお尋ねに最近推したいのは、やはり涼しい場所…

島根県中央部へお出かけのお客様にはズバリこちらです!

石見銀山(いわみぎんざん)

県央部で最も有名な観光地「世界遺産 石見銀山」

中世に最も栄え、最盛期には世界に流通する銀の3割から4割近い量を産出していたといわれています。

戦国武将や江戸幕府にも重要視され、歴史なかで数々のドラマを生んだ銀の山。

大規模な開発が行われながらも、現在は見事自然に戻っており、理想的な自然との共存を果たした産業遺産として評価されています。

指定区域が広大な「石見銀山遺跡とその文化的景観」ですが、間歩へ向かう間に通る大森地区は今なお人々の暮らしの息づく生きた町並みです。住民の皆さんの心のこもった町づくりに感激します。

お時間のないときは、石州瓦の赤茶色の屋根が目をひくレトロな雰囲気の町並みをぶらり歩きのみでも。

それでもなんとか間歩まで行きたい!という時は、音声ガイダンスを装備して電動自転車でまわるのもよろしいかと。

お時間がとれる方は、ガイドさんとじっくり歩けば、歴史ドラマ、遺跡の魅力、自然観察など、知られざる銀山の魅力を一層満喫できますので、たいへんおすすめです!

道中は遮るもののない道路をひたすら歩みますが、奥の龍源寺間歩へ入ると、そこは氷室のような別天地。

年間を通して12~13℃の抗道内ですから、暑い時期はしばしの間、ホッとされることでしょう。

寒いのが苦手な方は軽い羽織ものをご準備くださいね。

石見銀山の詳しい情報はこちらから。


【2012年のはたご通信に掲載した銀山体験レポートがありましたのでそっと載せておきます】

先日、天気の良いさわやかな五月の終わりに石見銀山へ行ってまいりました。

私にとっては十数年ぶり・・・遺産登録後初の銀山地区でした。

銀山公園を起点にして専属ガイドさんと一緒に龍源寺間歩を目指しました。

陽ざしの強い日でしたが、まだ藪に虫も少なく散策のコンディションとしては最高。

レトロ感漂う町並みを少しだけ見てから、遊歩道を通り、道々の史跡や山の自然の説明をうけながら間歩までまったく飽きることなく徒歩でたどり着きました。

諸々、ガイドさんの説明もあいまって、今回は新たな発見がどどどっと(笑)とにかくワクワクが止まりませんでした。

歴史の中での銀山の立ち位置、エピソードは大変ドラマチックです。

また、景観に対する配慮、山道の清掃整備等、町の皆さんの心遣いにも非常に感激しました。

ここは世界遺産ですが、率直に言って、情緒はあるけれど見た目の派手さなどが少ない所。

観光するには準備が要ります。前もってある程度自分で歴史背景などを調べてから臨むか、この度のようにガイドさんに同行してもらうか・・・

「ただ行く」だけでは本来ある魅力がとてもわかりづらく、それが実にもったいない!より多くの皆様に銀山の魅力をぜひ知ってもらいたい。

というわけで地元の私ですら知らなかった銀山の魅力、ワクワク感を訪れる方々にできる限りお伝えしてゆきたいと思います♪

さんべ縄文の森ミュージアム(小豆原埋没林公園)

(以前掲載の当館ブログより一部抜粋)

石見銀山から車で大田市街を経由して三瓶ダム前を通り約40分の道のり。

*カーナビの案内で選ぶと山道ゆえにお勧めできないルートがあるそうですのでご注意下さい*

展示物保存の為、年間を通して空調管理をしている施設ですから、炎天下でも中はとても涼しいです!

 

大田市の三瓶山の北側に位置する小豆原埋没林公園(あずきはらまいぼつりんこうえん)は、自動車でなければ立ち寄れない場所。

それもそのはず!なんと、埋没林が見つかった場所の真上にそのまま建物を建てて保存しているというすごいスケール。

当然、巨木立ち並ぶ林は山の中なのだから仕方がないのであります。

まさにシェルターの入口にような建物

芝生の上に2mくらいの建物、コンクリートの屋根の上は、まるで古墳のごとく草が生えており、近未来っぽさが漂います。

発掘保存展示棟の扉をあけると、地下へ延びる階段が。

ここの階段はコンサートホールのよう

壁のところどころに地層の標本があります。

もともとこの土地は水田で、整備工事の時に巨大な謎の木が見つかったことに物語の端を発します。

掘っても掘っても終わらない巨大な木、その正体は、奇跡の積み重ねによって、朽ちることなく姿を保たれた縄文時代の巨木林の一部でした。

ここのとんでもない奇跡の重なりについては、こちらをご覧ください(小豆原埋没林公園公式HPへ)

 

スギ、カシ、ケヤキ、トチノキ、ムクロジなど、いくつかの種類があり、完全空調の施設内できれいに屹立した姿を見ることができます。

階段の上から見下ろした風景

防腐加工が施されているのだと思いますが、触ることができるほどの距離にリアルな木肌が観察できます。

ガラス越しではなく直に、だなんて、なんという贅沢!!!

木の3分の1あたりの高さにデッキがあって、見上げたり見下ろしたり。

今でも根っこ部分は地面に埋まった状態です。未だ大地と繋がっているところがこの巨木群を現実たらしめています。

埋没林は炭化していないので、なんだか太古の息吹を至近に感じ取れそうな気がしてくるので不思議です。

彼らの時は、縄文時代で止まっているのですけれどもね。

 

私の個人的なおすすめは、この次!

切り株状態のところへ下りて行って年輪を詳しく観察できる展示棟が隣接しています。

らせん状の階段をおりて見上げるとこの風景

どこのSF映画かと思うような設備。ここもずっとひんやりの空調がきいています。

地上からぐるぐる回って下りること15m、地面に根をおろした巨大な切り株へたどり着きました。

*通常は直接触れてもかまわないのですが、現在は感染防止のため、お触り禁止です*

断面をみると迫力の年輪が間近に観察できます

最初にも書いたとおり、発見された現場の上に屋根を作って保存している施設です。

そう書くのは簡単ですが、この標本を傷つけないよう、周りを囲んで建設し、常に調温調湿で状態を一定に保つとは、とんでもない施設ですよね…

自然科学の観点からもワクワクしますが、SF映画に興味のある方なら、建築物にもときめくことまちがいなし。一見の価値アリ!です。

三瓶、石見銀山あたりを車で回られるのなら、ぜひお立ち寄りをすすめたい、女将イチ押しのマニアックな名所です。

ちなみに当館からは、車で30~40分程度。

気になる方はおすすめルートがございますので気軽にお尋ねください♪

公式ページはこちらから。

三瓶自然館 サヒメル

【2012年9月発行のはたご通信20号の記事を一部修正して掲載いたします】

☆子どもづれさま、自然科学好きな方にとてもおすすめの施設です☆

 

出雲風土記では「佐比売(さひめ)山」と呼ばれた「三瓶山(さんべさん)」に由来する名前だそうです。

マスコットキャラクターはかわいいテンピー。

国立公園である三瓶山周辺や島根の自然をテーマにした施設で、生態系の展示物をはじめ、高度な映写機を備えたビジュアルドーム

(プラネタリウム)、天文台、貴重な埋没林の標本等があります。

また、建物の後方は三瓶の北の原・姫逃池(ひめのがいけ)があり、フィールドワークにも適していて、4月~11月の土曜午後に企画されている北の原お散歩ツアーで草原の自然をガイドしてもらえます。

私は幼児連れで行きましたが、プラネタリウムでは夜空のリアルな再現に驚き、3フロアを貫く巨大な縄文時代の杉や火山地層の標本に見入り、北の原での自然観察会に心踊り、親子共々しっかり満喫いたしました。

なんとこのクオリティで入館料もお手ごろ。

未就学児は無料、そして小中高生200円~/大人400円~です。

(季節企画展期間は異なります)

当館から、約40分の距離。これから、ちょうど良いシーズンですので大変おすすめです。

イベント等の詳細はサヒメルのホームページでご確認下さい

八雲風穴(やくもふうけつ)

【現在感染症拡大につき 開園見合わせ中だそうです 最新情報をご確認ください】

多伎町の南側、佐田町にある不思議な風穴。

天然のクーラーと呼ばれるほど、涼しい風が吹き上げてきます。

ゴールデンウイークと夏の間の期間限定オープン。

須佐神社から至近です。

神様巡りの間に、涼やかなひとときをいかがでしょうか。

当館からはおよそ30分。

国道9号線を東へ向かい、湖陵町の神西湖畔のローソンを目印に右折、県道39号線(湖陵掛谷線)をひたすらまっすぐ、才谷トンネルを抜けるとそこはもう佐田町。道路標識に従ってゆきましたら到着です。

公式ページはこちらから。

 

大田市の施設を中心にご案内いたしました。

暑さはまだまだこれからの様子…直射日光対策と水分をしっかり持っておでかけくださいね。

 

おかみかく

 

《はたご小田温泉のイメージムービーができました》